2008 to 2009
昨日の東京は、夕暮れ時の澄んだ南西の空に
三日月と金星が美しく輝いておりました。
慌ただしいはずの年の瀬ですが、
この冬浴びたボクより若い人たちの熱のおかげで、
心静かな気持ちで日々を過ごすことが出来ました。
関わって下さったみなさん、ありがとうございます。
さらに、注文していたビクトル・エリセのDVDが一ヶ月遅れで届きました。
「ミツバチのささやき」「エル・スール」の懐かしい景色に、
心の静けさがさらに共鳴します。
人の小ささを知る大きな取り組み、
ボクも目指さねばならぬ風景の場所です。
そんな時の中でウレシい香りです。
| 2009.01.01 Thursday 06:14 | カフェばか紀行 |comments(2) | trackbacks(0) |
池ノ上Bobtail
2008年12月30日、
東京の良心、池ノ上Bobtailとしてのライブが最後でした。
店主自ら唄います。
東京のアコースティックな店を営んできた男は、
ブラックミュージックが好きなボクと紙一重の存在。
いわゆる似たもの同士です。
煮ても焼いても食えません。
そんな男の唄が、ジャンルを越えてボクの心に染みました。
つくづくヘタクソな生き方しか出来ない“俺とお前”です。
下釜一臣>ううじん>安宅浩司とバトンを渡すようにして続いたライブ。
「この店があってこそ」
「この店にお世話になりっぱなしで」
そんな言葉がこぼれながらも、
安い涙を流すこと無く、
そこの居合わせた人たちの心を抱きしめる唄。
(ううじんの唄は「原」の表現と全く同じスケールでしたよ)
この店が無くなった明日から、
このマインドを引き継ぐのは誰なのか?
そんな使命感の上に置かれた小さな唄たち。
実はスベテの表現はこんな一期一会の上に置かせてもらっているものなんですね。
だから、
スベテの表現はこんなマインドで手渡されるべきなんだ。
しかし、
そんなんしてると疲れてしまうから、
ボクや、この店の店主がシカメッツラしながらも
「ダイジョウブ」なんて言ってくれるんでしょ。
そんな店の最後の唄会に立ち合えたボクは、
「ホントはこうやって音楽に触れるのが一番好きだ」ってスタイルで
4組の唄とお付き合いしました。
出会って4年。
初めてカウンターに突っ伏して聴いた
“Bobtailマジック”で磨かれた唄たち。
Bobtailという名前の店は消えても、
Bobtailという名前の心は、
これからも東京で生きてゆくさ。
オヤスミ、Bobtail
2008
1230
PEACE
| 2008.12.31 Wednesday 06:43 | カフェばか紀行 |comments(6) | trackbacks(0) |
2008/12/28-29 Tokyo
28日、ううじんとPoPoyans、
それぞれ旅や挑戦の清算を済ませました。
それぞれがそれぞれの小ささのまま、
誠実な言葉を届けてくれたこと、
今年の財産になりました。
青山CAYで、カセットコンロスのワダくんの唄と演奏に秒殺。
腰が砕けました。
いわゆる最高です、ワダくん!
メインアクトはシネマ・ダブ・モンクス
相変わらずのリリシズムに溢れたパフォーマンスですが、
会場の使い方をもっと徹底した方が良かったかな?
いつか一緒に東京でガチンコな空間を創ってみたいと思いました。
東京は良く晴れ、乾燥した日が続きます。
明けて29日はゴミの分別。
それぞれのフィールドで頑張っている方の、
それでもままならぬ心のやり場を受け止め、
要らない感情を燃えるゴミ燃えないゴミと分別、
見落としがちな“大切なナニか”は資源ゴミとしたり、
そんな“聞く耳”な時。
でもって疲れた耳と心にtico moon
下北沢のleteでたっぷりウトウトさせてもらいました。
この場所で好きなアーティストの音楽に静かに向き合う限り、
東京はなかなかのもんであるなあ〜と思います。
その後代田橋まで歩きCHUBBYで晩メシ。
眠くて会話にならず、今年最後のCHUBBYを後にしました。
写真はJRから京王井の頭線渋谷駅に向かうコンコースに据えられた岡本太郎とオレです。
| 2008.12.30 Tuesday 03:47 | カフェばか紀行 |comments(2) | trackbacks(0) |
また歩き出す
唄の旅から一週間が過ぎ、
旅先で出会ったヒトリヒトリの方が浴びせてくれた心の豊かさを思い返します。
それと同時に、疲れ切った地方の街の淋しさが重なって思い返されます。
それでも、日田の街が守ってきたものや、
周船寺の街に流れる穏やかな時、薬院の街の裏道の楽しさ、
久留米の街のどうしょもない人間臭さなどを好意的に思い返します。
それは、疲れてはいるけれどまだ“ヒトリ”を失っていないことなんだろな、と思うのです。
“ヒトリ”の頑張りに対して、
それはわずかかもしれないけれど、
それにギリギリ見合う正しい報酬が返ってくる、
そんな希望を失わないでいること。
“ヒトリ”を感じるから、
それを支える“もうヒトリ”も生まれる。
日田を後にする午後、
イベント“LIVE A LIVE”主催のきりぽんさん連れていってもらったカフェでの食事。
染みました。
美味しかったです。
| 2008.12.29 Monday 10:19 | カフェばか紀行 |comments(2) | trackbacks(0) |
都城へ
12月9日に絵描きの友人の急逝に出会いました。
1つの生の終わりは、今ある生への大切なメッセージですね。
早過ぎる生の終わりに、やり切れない気持ちにも襲われましたが、
それ以上に、目の前にあるコトに全力であろうと思いました。
そう思わせる友人でした。
訃報に触れてから後続いた、街と人と唄とを巡る時は、
ボクにとって掛け替えの無いものになったと思います。
そうして一息ついた12月23日、
都城に向かいました。
| 2008.12.26 Friday 13:26 | カフェばか紀行 |comments(4) | trackbacks(0) |
亜麻色に包まれる、linen+roomでのPoPoyans
旅はまだ続いております。
12月21日、雨の日曜日の久留米にたどり着きました。
日田のきりぽんに紹介して頂いたlinen+roomでのPoPoyansのライブ、
熱かったです。
下見と打ち合わせで11月に伺わせてもらった時出会った、
オーナーさんの美意識で形づくられた端正な空間。
普段は思いのこもった商品が丁寧に並べられている場所を、
東京からやってくる得体の知れぬPoPoyansのために空っぽにして、
しかし、いつも以上に端正で心のこもったステージを用意してくれてます。
いつもはイベントシステムやビジュアルイメージ、
時間の流れやを押し付けてしまいがちなボクですが、
この場所においては、
「自分たちの望むカタチでやって下さい」とお願い。
PoPoyansと創る唄の時を、
自分たちの言葉でこの店を大切にしてくれる人たちに伝える。
チケットとかも手作りしちゃって、
ココならではコミュニケーションを創造する楽しい作業。
この町のこの店、それに関わる方々の“等身大のヨロコビ”にPoPoyansが触れることこそ、
クリエーティブな時を生む最善だと思いました。
そんなやり方だからこそじゃないかな?
定員を20名に設定した中、集まって下さった方35名。
それでも最後は予約をお断りし続け本番スタートです。
| 2008.12.26 Friday 03:44 | カフェばか紀行 |comments(0) | trackbacks(0) |
新酒のヨロコビ、日田の薫長酒造酒蔵でのLIVE
大分の日田で燃え上がる1人の女性のハートが、
300年もの間、この地で丁寧に作られて来た酒、
その2008新酒のヨロコビにインスピレーションを得て、
この土地がそもそも持っている人や自然の力を信じ、
1歩踏み出たイベント“LIVE A LIVE”
そこに呼んで頂けたボクやPoPoyansやbaobabは、
言葉にするまでもなく全力で望もうと誓いました。
再会のヨロコビもそこそこに、
地元の方々と会場を設営。
その瞬間瞬間で感じる“この日に至るまでの奮闘”
その熱量が多ければ多いほど“優しい景色”に変わってゆくのが、
この土地の本質なんじゃないかな?
“cafe”って風景よりずっと染みる“炊き出し”な景色。
それが主催者の思惑と合致するものなのかどうか?
ここまでに至る時間を同じだけ使って、
ユックリ心にすり合わせていってくれたら良いと思います。
| 2008.12.24 Wednesday 23:49 | カフェばか紀行 |comments(0) | trackbacks(0) |
助走
PoPoyans、2度目の九州ツアー初日。
今回は小さな町の小さな店をスタートにしました。
昼と夜それぞれ、女性が1人で営まれているお店。
10月の初九州ライブは、
ある程度出来上がった場所と時間に2人を組み込んだもの。
今回は2人で頑張って、感じ、掴んで、ともかく与える、
そんな旅の始まり。
どちらも1人の意思と日々が積み重ねられて来た場所での、
15名くらいのお客様を相手にした身の丈にあった時間だからこそ、
メチャクチャな厳しさがあるはずです。
初めてのライブに望む店主さん、
前の晩眠れなかったそうです。
最大の謙虚さと細心の心遣いを持って、
しかし、持ちうる限りの力を振り絞って、
午後のユルい時間を創りましょう。
小さなお子さんを連れてこられる若いお母さん。
大変な気を使いながらも、生の唄に触れられる時間。
地域にあってその意味と責任、とても重く感じます。
そして、大変な心遣いに溢れたゴハンを頂きます。
良く晴れた気持ちの良い午後に、
1人の女性が積み重ねてこられた時の重みも一緒に頂きます。
夜はさらに濃厚な親密さが染み出てきます。
小さな店だからこその機転働かせながら、
店主さんの心意気を店を包む空気から察し、
偶然集まって下さった方々の時をセレブレイトします。
クリスマスケーキの注文が殺到している時期でのライブです。
貴重な時間を削って頂き、大切にされて来た場所をお借りしての唄会です。
そこで出来うることを全力で。
PoPoyansの2人、
この日のライブ2本、ホント全力で取り組んでくれました。
ただステキなだけじゃなくて、
一瞬一瞬の機敏にも手を抜かず、お客様が微笑えんで家路についてもらう。
そんなパフォーマンス。
尊敬するな〜。
そうやって生まれた時のさらなる親密さは、
確かな手応えの明日への希望に変わります。
明日への希望に変えなければなりません。
地方にあって、こんな店の日々がいつまでも続くこと、
これからも応援して行きたいね。
集まって下さったみなさん、
場所と時を提供してくださったお2人。
ありがとう。
そしてメリークリスマス!
PEACE!!
| 2008.12.20 Saturday 12:10 | カフェばか紀行 |comments(6) | trackbacks(0) |
12月13日いつものSPUMA
2008年12月15日、14日、と遡ってやっと“home”。
12月13日はいつものSPUMAでOurSongsでした。
正直に言うと、たいした経験も積んでいないアーティストが、
「あそこはちょっと違うかな」とか、
「あそこは歌いづらい」とか、
露骨に「嫌だ」とか言ってしまう、
SPUMAに対してとても淋しい言葉に何度も出会ってきたんだよね。
その根拠はどこにあるのか?
そういった経験値の浅い言葉にボクはまったく納得させられないんだ。
ボクは好きだと思うアーティストと日本の各地を巡って、
それぞれの土地の“ステキ”な場所で唄を手渡してきた。
それがいつしか、
「○○で唄いたい」みたいなものに変わってきてしまったように思う。
その発想には「誰にナニを手渡すのか」が見えてこなくて淋しい。
“癒し”ってことみんな嫌うけど、
それはまあ“経済用語”の“癒し系”だよね。
ならば「ホンモノの“癒し”をしよう」て発想をしたらいいじゃん。
そう思う。
“ステキ”な場所で“ステキ”なことやって自分が癒されるのもいいだろうけど、
それには、ボクらが住んでる街東京で闘ってこそ手に入れられる確かなものが必要なんじゃないかな。
東京で“いつもの”って発想、厳しいよ。
今年の12月14、15日には、そんな自分たちの“当たり前”の“いつも”を創り出すパワーに溢れていたと思うんだな。
そんな発想を支えるために、SPUMAの継続があり、厳しい自由があり、
厳しい分だけ大きなヨロコビがあると思う。
この夜50名、CAYは200名、CHUBBYは100名のお客様。
でも人数じゃないよね、すべての場所でその場所ならではの全力があり、
人との出合いが偶然の賜物である限り、それぞれの全力は比べるようなものでは無くて、
且つ、SPUMAは継続の中でヨロコビを爆発させなきゃならんのよ。
厳しい!!
相変わらずHipでクレージーであるけれど、
ボクの目指すオトナのあり方に近づいてきた感じのするこの1年のSPUMAのOurSongs、
それはやっぱヒトリヒトリのドアを蹴破る1歩がもたらしてくれたものであるよね。
そんな大きくな、しかし身の丈に合った歩幅で踏み出された1歩。OurSongs特別メニュー。
毎回お客さんに入ってもらう前に試食させてもらっています。
| 2008.12.19 Friday 12:28 | カフェばか紀行 |comments(2) | trackbacks(0) |
12月15日小さな森の木の下で
12月13、14、15日にあったこと、
キチンとボクの言葉で記録しておこうと思います。
今この3日間を見渡して、スゥーと息を吸って思うに、
まずは3日目の夜から書くことにします。
PoPoyans企画のイベント
「大きな森の木の下で」“森へのみち番外編”が終了、
写真は片付けがほぼ終ったアトのCHUBBYの店内。
PoPoyansの2人がCHUBBYから頂いた今晩のキックバックチャージ、
その詳細や経費を発表してから、
このイベントに関わったみんなに手紙を添えて渡してくれました。
どうりでさっきから静かだと思ったぜ。
ヒトリヒトリに言葉をかけて、
ヒトリヒトリから言葉を返してもらって、
そんなふうにしてこのイベントを最後まで大切にする24才の2人のアーティスト。
しかもワル。
最後にお金を渡されるのがボク。
ヤベ、、順番が回ってきた。
こんなにウレシイお金ってないよな。
ステキな時間にお金の計算、嫌なことです。
嫌なことをキッチリ仕事として、
ウレシくコミュニケーションに昇華。
しょうがねえ、抱きしめてやるしかないとハグ。
さらにワル2人、照れ屋のオレ様を見越して、
みんなに歌詞カードを配りボクの作詞した「顔」って唄を、
居合わせた太田友紀さんにも心くばりをしながらみんなで歌ったりで、
24才×2=48才分にワル知恵と真心を見事に表現しやがった。
CHUBBYのスタッフにもご挨拶。
CHUBBYのYちゃんが作った今日のメインメニュー、
カボチャのシチューをみんなで頂く時もしっかり感謝の「いただきます」を。
結局、このイベントでやろうとしたことのホトンドが、
この15分くらいに詰まっていたように思うのです。
| 2008.12.17 Wednesday 07:19 | カフェばか紀行 |comments(8) | trackbacks(0) |
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